かんぬのひと

グザヴィエ・ドラン


『わたしはロランス』
2013年  My Best Move


映像、美術、衣装、小道具、音楽、セリフ、表情…


すべてに心奪われた。


映像的美しさだけでなく、
シナリオにおける繊細さにも、身震いした。


主人公だけでなく、一人一人それぞれの視点、問題、葛藤を、
ほんとうにデリケートに扱い、描いている。


一歩どこか間違えたら、
一気に崩れ落ちてしまうような、
残酷と紙一重なほどの繊細さ。



ドランの作品はどれも、
ほんとうに美しく、繊細で、鋭敏かつ大胆。



映像も、ストーリーも、
ビビッドに記憶に残る。




監督自身が映画を「第七芸術」と語っているに相応しく、
一瞬たりとも隙がない。
すべての瞬間、すべての空間、
音、匂いに意味がある。




映画は総合芸術だ 


と、わたしは思っている。




そして、芸術は、
世界に、人に、影響を与え、
世界を、人を、救い得るものだと、
思っている。



「芸術は世界を変える。」と信じているドラン監督の、
映画=芸術 に対する敬意と愛情。




そして
覚悟。





ドランの映画に出会ってしまった時の衝撃は、
まさに恋。若しくはそれ以上のもの。





なのです。